椎名誠的バカ話講FAX7月号「チヤパティってどんなのだ?」


FROM:枝英彦

海の男「エダッチ」サメを釣って怯えている様子。
彼女から写真入手!!!
真ん中で丸まっているものが
「チヤパティ」↑
下のチキンやら何やらを包んでガブッっと食べる。フィリピン人は蜂蜜かけても旨い!と言ってたそうです。

まったくお久しぶりでありますね。今年の夏は随分酷暑のようですが、君は元気ですか?
しかし、そう言うわたくしも殺人的猛暑のペルシャ湾にいるのです。今、船はクウェートのミナ・アル・アマデイという港の近くにおり、沖合いで会社からの指示をひたすら待っているのです。というのは荷物であるプロパンガスとブタンガスをどれだけの割合で積むのかが未定で、これが決まらない事には入港できないのです。

1週間以上はペルシャ湾に留まっているのですが、まったくここの熱さといったらもうヒドイのです。日中の最高気温46℃とか、そういう世界なのです.おまけに入港したって上陸できないし、こっちの勝手な宗教上の理由でサケは飲めないし、ここのところが、おま−らまともにサケ飲んだこともね−くせに禁酒するな!と言いたいのである。

これが以前は国民の87%がとんでもない人酒飲みで24時間365日いっも吐く息はサケ臭く、おまけに暑くて働かず、犯罪増加で貧困暴動警察出動軍隊増強隣国心配国交断絶、なんて過去があれば「そうかそうか、アンタも大変だったのねえ。まあこれからは気をつけなJてなかんじで禁酒に協しようか、ということにでもなるのだろうけど、甲斐性無しどもが「禁酒禁酒、ぜったい禁酒、とにかく禁酒、いますぐ禁酒!」などとわめかれるとやっぱり湾岸戦争のときにスカッドミサイル多めに打ち込まれてりやこの国も少しマトモになったのにな、と反省してしまうのである。

さて、話が逸れてしまったがかまわずどどどと進んで行くと、そんな訳で中東で何か面白い話があるのかというと、これがあるのである。一過間ほど前にアラブ首長国連連邦(U.A.E)に入港した際にフィリピンクルーから聞いたのだ.こっちの連中はどんなものを食べているのかねえ、と世間話をしていたら、「そりやあチヤパティだろう」と言うのである。「チヤパティってどんなのだ」と訊くとそれには答えず「スワルマをつけて食うとうまいのだ」と言う。じやあスワルマって何だ.と聞くと「肉だ」。「肉って何の肉?」「いろいろだ。トリ、羊、牛などだ。味がついている」・・・「おお・・・・・!」わたくしはここで・一気にこのチャパテイ&スワルマに魅せられたのである.

う−ん、何とかしてこれを入手できないものだろうか、とフィリピンクルーに相談すると「できる」と言うではないか.いわく「船に〜出入りしている荷役関係者に頼んで陸で買ってきてもらえばいい。彼らも当直制だから次のシフトまでに一旦家に帰る。次のシフトの時に持ってきてくれる」なあるほど。でもちょっと頼みにくいなあ、とこぼしたら「おれが代わりに頼んどいてやるよ」と言ってくれた。さあ、これで今度は豪華にチヤパティパーティだ!とわたくしはほくそ笑んだのである。

ものの本にも書いてあったけど、どうやらチヤパティってのはナンなんかと同類のものみたいね..まあそんなふうに調べものなどしながら肝心のチヤパティを待ったのだけど、果して現地人はわたくしのチヤパティは買ってこなかったのでした。「忙しくて買いに行った時には店が閉まってた」だと.くそ−、やっぱりおま−ら信用ならん!ああ、チヤパティにスワルマつけて食べたかったよ一.まあ数日前にそんなことがあったのですよ。だから今度のクウェートでは何人かに頼んで、絶対手に入れてやろうと、そう企んでいるのです。

でもその話を船の二等航海士にしたら「今ケンタッキーフライドチキンにもそんなかんじのものがあるよ」と言われました。高木ちやん、ホント?ツイスターというらしいけど.「テレビでCMやってるじやん」だって…くそーーーーー!
わたくしはテレビ観ないから知らなかっただけなのか。くやしい。こんど日本に帰ったらそのツイスターとやらも残らずまとめて面倒見てやる、待っておれツイスター!
さて、わたくしの近況はそんなところです。首尾良くチヤパティをゲット出来た暁にはそれをデジカメ撮影し尚且つ冷凍保存して君ちゃんのオミヤゲにするつもりなので乞うご期待!